天国への階段?

昨日から韓国ウォンの対ドル・レートが急落し、$1=1,500Won前後の攻防を続けているが、歯止めの効かぬ韓国ウォンの暴落に対し、韓銀(=韓国銀行)は大引け(=取引終了直前)の小規模介入で、辛うじてグラフの目盛りを下げるだけの動きぐらいしかしていない。

1日のチャートだけを見れば、韓銀頑張った、かのように見えるけど、10日間の値動きを見てみると......
2008年11月21日のウォン相場

これじゃまるで『天国への階段』だ。

大引けで韓銀が介入してウォンの価格を上げるから、禿が時間外取引でわれもわれもと空売りし、翌朝の寄り付きではグラフが垂直上昇したところからスタートする、というパターンを何度も繰り返しているんだけど、本当に無策というか、なんというか......。

あまりにも値動きが大きいせいか、昨日は初めてこんなチャートを見たよ。
2008年11月21日 Stooq

Stooqのリアルタイム・チャートなんだけど、寄り付きの時点でグラフの上限値を超えたところで取り引きがされたため、ローソクが正しく表示されねえでやんの。
要するに、Stooqの予想を超えるペースで暴落した(そして戻ってきた)わけだ。

1,500Wonを挟んでの攻防なんて自殺行為なのだが、韓銀は大引けで禿に餌をばら撒き、韓国政府は一発逆転狙いの大味な金策で資金捻出に躍起になっているが、それでも暴落に歯止めが効かないということは、無為に1日に何億ドルもドブに捨てているというわけだ。

ここまで無策な韓国政府と韓銀には、ただただ呆れるばかり。もちろん、韓国の大統領や政治家がどうなろうと俺には関係ないが、親しい友人たちの生活に影響が出ることが気がかりだ。

4年ぶりに日銀砲?
日本の円も$1=95~94円台まで上がって、輸出企業やその下請けの町工場が苦しくなっているらしいけど、円高のせいで日銀は今やエネルギー充填120%状態。ここで日銀砲を撃ったら、その影響は国内だけじゃなく、ドミノ倒しのように海外にまで及ぶ。
今や日銀砲の破壊力は核兵器にも匹敵する。このAAでは韓銀が踏み潰されているけど、あながち冗談ではないので笑えない。

いかに撃たずに済ませるか......それが問題なんだけど、簡単に解決するんだったら最初から誰も心配しないよな。
個人的には、$1=100円ぐらいのやや円高状態で落ち着かせたまま、その間に為替に左右されない基盤作りを進められるようになればいいと思っているんだけどね。

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昼食を食った後、ケータイでネットに接続したら、九十九電機の担保が差し押さえられたというショッキングなニュースが飛び込んできた。

商品在庫を担保に先月末から民事再生手続き中だったのだが、1カ月も経たずにNECリースが担保引き上げを実行し、売る物がなくなって店が開けないらしい。

民事再生手続き中とは言え、突然の担保権実行は寝耳に水だった。しかも、九十九側が担保権実行手続中止命令を申し立てて、その日の審議を待たずにNECリースが実力行使に出たのは、ちょっとえげつない。
そもそも、PCやパーツを売る店の担保が商品在庫というのも最初から無理がある。九十九は商品を売らなきゃ食っていけないわけだし、どうせ競売で処分したら二束三文。それなら普通に営業を続けて商品を売った方がいいのに、「担保を毀損された」なんて言っていたら話にならないだろう。

ネット上では、PCショップの草分け的存在だった九十九の休業を惜しむ声が多いが、俺だって思い出はたくさんある。初めてMacintoshに触ったのも秋葉原の九十九電機だったし、初めての自分のPC・富士通Micro-7(FM-7)を買ったのも九十九だ。
80年代初盤~中盤にかけて、月刊「I/O」や月刊「マイコン」の広告を見て秋葉原に行くときには、必ずと言っていいほど九十九の店舗を覗いていたし、自作PCに走るようになってからも、頻度は減ったがときどき行っていた店なので、やっぱりなくなると寂しい感はある。

雄雄しく復活、なんて都合のいいシナリオはないんだろうけど、規模縮小で再出発ぐらいに落ち着いてくれたらいいんだけど、九十九も天国への階段を確実に上がっているから、期待はできそうにないね。

そういえば、九十九が消えちゃったら、たくさんある店舗はどうなるんだろう?これ以上秋葉原に不気味な店が増えるのだけは勘弁して欲しいよ。

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このページは、Elwood Bradhamが2008年11月21日 21:44に書いたブログ記事です。

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