ソウルでの怠惰な休暇 (1)

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このblogは、「ENJOY KOREA」への投稿文の再掲です。
ENJOY KOREAがリニューアル後、過去の掲示物を削除することになったため、一部に加筆・修正をして、個人blogへ残すことにしました。
なお、日付はENJOY KOREAへの投稿日に合わせてあります。また、コメントはすべて省略してあります。

【Part 1】1日目・4月29日(日曜日)

4月初旬にゴールデン・ウィークの9連休が確定して、珍しく早々にソウル行きのチケットを予約したものの、細かい予定を立てることが嫌いな俺、宿の手配も出発ぎりぎりで、出発前日になっても荷造りの準備をしていなかった。
前日の深夜に荷造りを始めたものの、不覚にもスーツケースを閉じる前に眠ってしまった。目を覚ませば既に4:00AM。慌てふためいて荷造りをして、風呂に入って朝食を済ませ、何とか予定どおりに自宅を出発……と思ったら、携帯電話と1Dayタイプのコンタクト・レンズと手帳を忘れていたので、また引き返して再出発。

いつもの京急線に乗り込み、京急川崎→青砥→成田空港と、約2時間の行程。
空港には出発の2時間前には到着するが、既に座席は指定済みなので、1時間ぐらいなら遅れても問題ないはずだった。だから早くチェックインして、あとは出発までゆっくりラウンジでコーヒーでも飲んでいようとか思っていた。


しかし、アクシデントはいつ起きるか分からないからアクシデント。京急川崎には時刻どおり到着したものの、駅の構内アナウンスが「金沢八景(金沢文庫だったかも?)で事故が発生し、電車が遅れております」と……


な、なんだってー!!!

アナウンスは続けて「この先、電車の行き先や出発予定が変更となる場合がございます」とも……これはまずい。ダイヤ混乱時の回復運転が苦手な京急のことだ。このまま待っていたのでは埒が明かない。とりあえず最初に来た電車で行けるところまで行ってみよう。
そう思って、約10分遅れで到着した特急電車に乗ると、案の定、品川に着く直前になって、「この電車は品川止まりとさせていただきます」と車内アナウンス。
それまで何度も徐行運転や停車する状況だったので、後続の電車もどうなるか分からないと思い、品川駅で駅員を捕まえて京成線の運行状況を確認してもらったら、平常通りだという回答だった。それなら、と思って、日暮里経由で成田空港へ行くことにした。

品川でJR山手線に乗り換え、08:45日暮里発のスカイライナー11号に乗り込む。スカイライナーには喫 煙席もあるし、デッキでなら携帯電話で通話してもいいし、特急料金も安いので結構好きなのだが、浅草線の人形町駅までの定期券を持っているので、普段はど うしても京急線-浅草線-京成線の直通運転の方を選んでしまう。


そ れはさておき、喫煙車両の最前列の窓側の席に座ったら、反対側の窓側の席に座っていた男性が、携帯電話を持って韓国語で話し始めた。通話は座席ではなく デッキでするルールなのだが、テープでの案内(日本語と英語)は「成田空港まで携帯電話をご利用いただけます」だけで、「通話はデッキで」というのは車掌 が日本語で アナウンスしているだけなので、彼の責任ではない。まあ、ソウルへ行く前に韓国語で耳を慣らしておくのもいいかと思って、放置していた。

スカイライナー11号は 09:41に成田空港駅に到着なので、出発1時間前にぎりぎり間に合う。ゴールデン・ウィークなので空港でのチェックインや出国審査に行列ができているだ ろうと思って、先に携帯電話でチェックインだけ済ませたが、それでも不安だ。ラウンジ を諦めるのはいいとして、出国審査で時間がかかったら、免税店でお土産を買う時間が無いかも知れない。
そんな心配をしていたら、さっきの男性が「Next, Narita Airport?」と質問してきた。車内アナウンスで「次は成田」と言ったので、もう成田空港に到着すると思ったのだろう。

    俺:「成田空港はまだですよ。どこの航空会社に乗りますか?」(韓国語)
    男性:「大韓航空です」
    俺:「それなら二番目の第1ターミナルですよ。韓国の航空会社はすべて第1ターミナルから出発です」

その後、その男性は空港に到着するまでの10分程度の間にも何度か電話をしていたが、急に「大阪の知人に電話したいが、自分の携帯電話では電話のかけ方が分からない」と言ってSKテレコムの携帯電話を見せてくれた。あいにく俺も韓国の携帯電話での国際ローミングのかけ方を知らないので、俺の携帯電話でかけてあげたら、なんか物凄く感謝された。電話でも「親切な日本の方が……」とか何とか言っている。もうやめてくれ。あまり褒められると恥ずかしいw

多少なりとも韓国語が通じたことで気分が良くなったのか、空港の駅に到着した後も何かと話しかけられた。

    男性:「日本のTAXIは高いね。全部で10万円ぐらいだったよ」

豪気な人だ。俺だってTAXI代は月5万円以下に抑えているのに。
荷物が小さなセカンド・バッグだけだったので旅行者ではなさそうだし、ラフな服装と年代(30代後半-40代ぐらい?)からして、ベンチャー企業の社長かフリーランサーかな?まあ、どうでもいいけど。

北WINGへ向かうところまで案内したが、終始にこにこ嬉しそうに話していたのが印象的だった。理由は分からないが、何にせよ笑顔で日本から出発できたのなら良いことだ。


南WINGに到着したら、混雑どころか閑散としていたので、ちょっと拍子抜け。第1ターミナルの改装が終わったせいで、処理能力がずいぶんと上がったのだろう。以前のゴールデン・ウィークの時とは雲泥の差だ。
これなら出国審査で多少遅れても、余裕で免税店でタバコを買えるぞ。最後の最後でマースカレーならぬタバコを掴む自分の姿を想像しなくてもいいんだ……いや、俺の年代のころにはオリエンタル・マースカレーじゃなくてグリコ・カレーだったけどw

お土産がたくさん詰まったカバンを預けて、出国審査の後、免税店でタバコと和菓子(餅菓子)を買って出発。


タ バコ、山葵味の柿の種、餅菓子、緑茶、調味料、日本限定のインスタント・コーヒー、生ラーメンの麺やスープ等、北海道キャラメル、沖縄限定グミ・キャン ディー、トマト味の「プリッツ」、コーン・マヨネーズ&ツナ・マヨネーズ、手鏡、インスタントのスープ、焼きそば……この他に も、チョコレートや自分で料理を作る時に使う食材をいろいろと詰め込んである。


ANA 907便の機内食。
ご存知かも知れないが、日本と韓国の間は距離が短いため、日本の航空会社は国際線でも軽食(コールド・ミール)しか提供しない。
一方、同じ路線でもアシアナや大韓航空は普通の機内食を提供してくれる。どちらが良いかは意見が分かれるところだが、温かい食事が食べたいのも確かだし、こんな風にランチ・ボックス形式で提供してもらえるのも嫌いではない。
しかし、なぜいつも機内食にオレンジ・ジュースが含まれているのか、未だに理由が分からない。たまにはグレープフルーツ・ジュースでもいいじゃんw

家で1時間半ぐらいしか眠れなかったし、アクシデントのせいで電車の中でも眠れなかったので、機内では食事の時以外は熟睡していた。で、気が付けば、もう仁川空港に到着していた。

少し混み合っていたが、無事に入国審査を終え、バゲッジ・カルーセルの前で自分の荷物が来るのを待っていた。しかし、10分経っても20分経っても出てこない。
時刻は14時半近くになっていた。この後、レンタルの携帯電話を借りて、宣陵の宿まで移動して、そのあと新村の待ち合わせ場所に行かなければならない。約束の時刻は「17時」だ。「17時ぐらい」ではない。「飛行機のディレイ(遅延)さえ無ければ遅刻はしないよ」と豪語した以上、1分1秒でも遅れたら嘘を吐いたことになる。それだけは絶対に避けなければならない。でも、荷物が出てこなければ移動ができない。

前回、成田で40分近く待って、最後の最後になってようやく自分の荷物が出て来て、終電に乗り遅れたことを思い出した。嫌な予感がする……。

《つづく》

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このブログ記事について

このページは、Elwood Bradhamが2007年5月 6日 23:11に書いたブログ記事です。

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