気の緩みこそがパンデミックの原因

先週まで国内感染は成田で見付かった4人だけで、国内感染は水際で食い止めていると報じられていた新型インフルエンザだったけど、週末に神戸で渡航歴のない高校生の感染が確認されたと思ったら、あれよあれよと言う間に20人を超え、さらに日曜の夜には50人を突破。水際作戦、どこ行ったんだよ。

新型インフル感染、国内すでに1千人規模か…感染研センター長

【ジュネーブ=金子亨、高田真之】国立感染症研究所の田代真人インフルエンザウイルス研究センター長は17日、滞在先のジュネーブで記者団に対し、日本国内で新型インフルエンザの感染が確認されたことについて、「(感染者数は)すでに1000人レベルを超えた可能性がある」と述べた。

田代氏は、新型インフルエンザの警戒レベル引き上げの是非を世界保健機関(WHO)事務局長に提言する緊急委員会の委員。感染は北米地域で広く確認されており、レベルを現行の「フェーズ5」から世界的大流行(パンデミック)を意味する「6」に引き上げるには、北米以外で感染が継続していることが要件になる。

田代氏は「(今後の日本の状況が)フェーズ6に引き上げる判断材料になる可能性があり、WHOは注視している」と指摘した。
(2009年5月17日21時47分  読売新聞)

聞けば、感染者の多くが、神戸市内や大阪市内の高校での集団感染によるものらしい。
成田で感染者が確認されたときに、引率の教諭たちがあれだけ叩かれまくったってーのに、その後 学校じゃ、マスクしましょう、うがいしましょう、手洗いしましょう、って指導していなかったってことか?ぶったるんでいるにも程があるだろ。

まあ、感染者が出てしまった以上、今さら学校を叩いたところでどうしようもないけど、弱毒性だの夏場に向かうと減少するだの、楽観的な報道ばかりしていたせいか、やっぱり どこかで気の緩みがあったんだろうね。

 

感染の確率なんて計算したことがないけど、たぶん誰もが かなり低い確率なんだろうって思っていたはず。たいていの人って、同じ「低い確率」でも、良いことは自分に当たると信じて、悪いことは自分には当たるとは信じないしね。
たとえば、宝くじの1等が当たる確率が約1000万分の1。それに対して、交通事故の死者数は人口10万人当たり約900人。交通事故死の方が圧倒的に確率高いのに、宝くじは「当たるかも知れない」と信じて、交通事故は「まさか自分が」と思っちゃうわけだけど、これは仕方がないのかな。

とにかく、渡航歴のない高校生が感染するってことは、渡航歴のある感染者とどこかですれ違っているわけで、そいつがどこから来たのか全然掴めないのだから、こりゃもう大阪・神戸だけの問題じゃなく、東京や関東にも少なからず感染者がいると見ていいだろう。国内で1,000人規模?俺は5,000-6,000人ぐらいいると思っているよ。

願わくば、関東在住の人たちも、感染予防よりも拡散防止のためにマスクを着用してくれることを切に望む。「自分にも伝染っているかも知れない」ってことでね。頼んますよ、ホント。

 


─ 5/18 0:50AM 追記:

産経新聞の記事によれば、国内感染者が96人に達したらしい。
2ちゃんねるでは国盗りゲームみたいな全国地図までUpされているし、こりゃ大流行も近いかな。

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このページは、Elwood Bradhamが2009年5月17日 23:14に書いたブログ記事です。

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