234日後......

blogのサイド・バーに、オリンピック招致委員会への応援バナーを設置した。
2016年のオリンピック開催都市に、東京都が立候補しているのは周知のとおり。俺は最初は東京での開催に反対だったのだが、今はちょっと賛成している。

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その理由は、築地市場の移転が先延ばしになり、オリンピックのメディアセンターが東京ビッグサイトに変更されたから。

 

「アキハバラ」が世界一の電気街と喧伝され、東京を訪れる外国人の誰もがその名を知るように、「ツキジ」も世界最大級の水産市場として、今や知名度がうなぎ上りだ。
市場関係者からは、外国人観光客のマナーの悪さが指摘されているが、それほど名の知れた名所を、関係者の意見も聞かずにお上の一言で移転させようという態度が気に入らなかった。


でも、幸か不幸か、移転先の豊洲の土壌汚染問題で、築地に造られるはずだったオリンピックのメディア・センターは、結局東京ビッグサイトを利用することになった。
そうなると、もう俺が反対する理由はない。

改めて開催概要を見てみれば、予定されている会場のほとんどが、既存施設の流用か改修で、新設されるのはメイン・スタジアムとバレーボール会場、ヨットやカヌー等の会場ぐらい。
国立競技場は5万人ぐらいしか収容できないので、手狭ということで新スタジアムが必要なのだろうが、あとはそれほど大規模な会場でもない。
2002年のワールドカップのように、ハコモノだけ作って大会後に閑古鳥が鳴くだけというわけでもなさそうだし、別に東京でやっても いいんじゃないか?

反対派は言うよね。治安悪化、財政悪化、福祉優先、東京一極集中、云々……。
でも、本当にそれが心配事なのか?本当は別の理由で、つまり自分らが困ることがあるからなんじゃねえの?

それらへの反論はいくらでもあるけど、長くなるので以下略。
はっきりしていることは、石原閣下が「やろうぜ!」って言った後、知事選で有権者の半分以上が閣下に投票しちゃったんだから、もうやるしかないだろ。


もう一つ、俺が東京開催を推すようになった理由が、「東京オリンピック」って市川崑監督のドキュメンタリー映画。
先月、何気なく ようつべ いじっていたらその映画がUpされていて、つい見入っちゃった。俺が生まれる前、俺の母が女子高生の頃の作品だけど、なかなか良い映画だった。


// 続きは ようつべの「関連動画」から探してください。

初めて聖火と聖火リレーを見たアジア諸国の人々の表情、
聖火を迎える広島・京都市民たちの熱狂ぶり、
開会式でたった二人で堂々と行進するカメルーン代表とコンゴ代表、
それを「健気であります、感動であります」と感情こめずに言う実況、
優しさと威厳ある表情で開会宣言する、在りし日の昭和天皇のご尊影、
F-86Fブルー・インパルスが大空に描く、カメラに収まらないほど巨大な五輪マーク、
深夜まで延々と繰り広げられた米ソの高飛び対決、
独立間もないチャドから来た選手が、練習も食事も独りで済ます風景、
仁王のように立ちはだかる柔道のヘーシングの表情、
ヒートリーに抜き去られるマラソンの円谷、そして意外にも靴を履いていたアベベ、
閉会式の場内にも行進曲かけちゃうイミフメな運営、
閉会式でも競技用のシャツ&パンツ姿でトラックを走り回る黒人選手……。

当時の記録は今見れば大したことはないだろうが、記憶に残るシーンが目白押しで、これが本当にオリンピックなのかと、信じられないぐらい楽しめた。
映像のどこにもスポンサー・ロゴが映らない、飾り気のない、運動会の延長上にあるような、どこか牧歌的な、それでいて熱い、そんなオリンピック。フィクションや演出やスポンサーへの配慮なんてのが絡んでいないから、ライブじゃないのに、45年も昔の映像なのに、やたらとリアルに感じる。俺らより上の世代が、今でも興奮気味に東京オリンピックを語る理由が、少し分かったような気がする。

まだ開催都市は決まっていないけれど、7年後の東京オリンピックが、この1964年の東京オリンピックに近いものだったら、俺は断然大歓迎だ。
「あたらしいオリンピック」もいいけど、「古いオリンピック」、特に1964年大会を彷彿させるようなオリンピックも、ぜひ実現して欲しいなあ。

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このページは、Elwood Bradhamが2009年2月 9日 22:10に書いたブログ記事です。

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