新年ソウル滞在記(2)「マウル・バスでGo!」

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このblogは、「ENJOY KOREA」への投稿文の再掲です。
ENJOY KOREAがリニューアル後、過去の掲示物を削除することになったため、一部に加筆・修正をして、個人blogへ残すことにしました。
なお、日付はENJOY KOREAへの投稿日に合わせてあります。また、コメントはすべて省略してあります。

【1月3日】

前の晩に早めに寝たので、この日は割と早く目覚めた。それでも平時の俺なら完全に遅刻の時間帯だったが。

久々にゆっくり眠れたし、適度に空腹だったので、宿が提供している朝食を食べに行く。
この宿のコーヒーが美味しくないことと、毎日同じメニュー(洋式ビュッフェ)なので飽きてしまうことは、前回の旅行記でも書いた。それでも食べに行くのは、のり巻きがあるからだ。のり巻きなら、それほど拒否感は無い。

ところが……9月にはあったはずののり巻きが、今回は無かった!

そんな!トーストとサラダとソーセージとハッシュド・ポテトとスクランブル・エッグの朝食を、毎朝繰り返すしかないのか?

OH, MY BUDDHA!
俺はおブッダ様の髪のような「舎利」が食べたいんだYO!

たまらなくご飯を食べたかったが、しっかりトーストとサラダとソーセージとハッシュド・ポテトとスクランブル・エッグを食って、不味いコーヒーまで飲んで部屋に戻った。
食い意地が張っている?何とでも言ってくれて結構。とにかく、一度食ったので、明日は食わないことにする。w

 

部屋でLAN接続を試みるが、IPアドレスが割り振られるのにDNSサーバーのアドレスが取得できない。以前は問題なくつながっていたので、特に代替手段を考えていなかった。
とりあえず今日はマートへ行く予定で、詳細地図を見ておく必要があったので、宿のビジネス・ルームのPCを借りてマートの場所を特定。歩いて10分程度のようだ。

何気なくMSNメッセンジャーを起動したら、現地の友人のJEさんがいたので挨拶してみた。

俺:「こんにちは。今、ソウルに来ているよ。」(日本語)
JE:「あ、こんにちは。宿所ですか?どこに泊まっていますか?」(韓国語)

JEさんは日本語堪能な女性……なのだが、MSNで会話をするときは、俺は日本語を入力して、彼女は韓国語を入力している。日本語で論文が書けるほどの語学力があるのだが、やっぱり書くよりも話すほうが楽らしいので、こういう暗黙のルールができてしまっている。

俺:「日曜日まで滞在するけど、時間ある?」
JE:「今日の予定は?」
俺:「午前中は無いよ。夕方に約束があるけど。」
JE:「今からこっちに来ませんか?オムライスをご馳走しますよ」
俺:「オムライス!?行く!どこ?何時に?」
JE:「それじゃ、1時に回基駅に。着いたら電話してください。」

今11時ぐらいなので、マートへ買い物に行った後、TAXIで行くと言ったら「TAXIは料金が高いので地下鉄で来てください」と言う。金銭感覚がっちりタイプ。こういう女性が結婚すると、浪費が減って家計は安定するだろうけど、お小遣いには困りそうだw

それにしても、オムライスとは……前回の訪韓時に「ウジョイア・イポイポ」な手作りおでんを食わせたので、ついに俺に惚れたか?(錯覚は自由)

しかし、13時に回基ということは、12時には出発しないと間に合わないので、買い物は午後に行くことにした。


12:56、回基駅に到着。往十里で乗り換えの時に、ホームで15分ぐらい電車を待ったので、間に合うかどうか微妙だったが、何とか間に合った。

それにしても、往十里駅の1号線への連絡通路には驚いた。壁はコンクリートむき出しで、床にタイルも無い、明らかに工事中の様子だが、もう供用しているではないか。
写真こそ撮らなかったが、これが日本なら「え、ここ、工事中じゃないの?入ってもいいの?」という感じ。そこを多くの乗客が平然と行き来しているので、ちょっと不思議な感覚だった。


とにかく、時間どおりに回基まで来た。ほどなくJEさんから電話。

JE:「今、どこですか?」(日本語)
俺:「回基駅の1番出口。ここで待っていればいいの?」
JE:「バスが見えますか?緑色のマウル・バス。」
俺:「うん、見えるよ。」
JE:「それに乗ってください。」
俺:「えぇっ!?」

正直に言おう。俺はソウルのバスが苦手だ。怖い。恐ろしい。嫌いだ。乗りたくない。
しかし、JEさんはバスに乗れと言う。それも、リムジン・バスでも空港バスでもない、俺が最も恐れているマウル・バスだ。

TAXIで行ったらだめなのかと訊ねても、「NO」の一点張り。必死の抵抗をするも聞き入れてもらえず、決死の覚悟でマウル・バスに乗る。

決死の覚悟はしたものの……おばさんは競うように席を奪い合うし、後ろにも同じ行き先のバスがたくさん来ているのに、立つスペースが無くなるまでバスに乗 ろ うとするし、奥の方ではその混雑ぶりが不快になった赤ん坊が泣きわめくし、揺れが激しく吊革はまったく役に立たないし、交差点では身体が30度ぐらい傾く し、ぶつかっても「ごめんなさい」の一言も無いし、急発進するし、急停止するし……とにかく苦手だ。怖い。恐ろしい。嫌いだ。帰りは絶対にTAXIで帰っ てやる!


それでも10分弱で慶煕大学に到着。乗車時間が短かったのが幸いだ。「慶煕医療院」と書かれた建物の前でJEさんに電話して合流。JEさんと同じクラスの日本人留学生・A君も一緒だった。

初対面のA君と挨拶するものの、俺は恐怖のマウル・バスから無事に開放された安堵感で、舌がうまく回っていなかった。秋名山山の下りコースを疾走するAE86の助手席から降りた樹クンも、同じような状態だったのかも知れない。


JEさんに案内されたお店で、白身魚フライのオムライスを注文。

今日はもともと、週末に留学を終えて日本に帰国するA君のために、最後に会食でも、ということで JEさんが A君を誘ったらしいのだが、そこに割り込んだのが俺!完全に邪魔者のはずなのだが、そこは「お姉様」に逆らえないのか、A君、為すがまま。(^-^;

あ、オムライスは、結構美味しかった。魚のフライにかかっているケチャップが邪魔だったけど、ホワイト・ソースは合格点。
お店の名前を忘れちゃったけど、またマウル・バスに乗って食べに来ることは無いはずなので、覚えていなくても問題はないw

JEさんと A君に慶煕大学のキャンパス内を案内してもらった。
かなり立派な建物があちこちに並んでいる。



A:「見た目は立派だけど、中はオンボロなんですよ。」
JE:「以前は慶煕大学が韓国で最も豪華な施設を持っていたけど、今は高麗大学の方がすごいです。」
A:「そうそう!高麗大学って、お金かけてあるよね。無駄遣いって言っていいぐらい!」
JE:「うちの大学ももっとお金かけて、きれいな建物にしてほしいけど……。」

新しい建物よりもレトロな建物の方が好きな俺、JEさんとA君の感覚を理解できない。
それでも、中身はどうか知らないが、見た目はかなりかっこいいので、何枚か写真撮影。



14:30頃になって、JEさんがそろそろ仕事に戻るというので、俺は宣陵へ戻ることにした。
今月の中旬に東京へ来るというので、俺の携帯電話の番号を教えておく。

今度こそTAXIで帰ろうとしたのだが、JEさんが……

「バス乗り場まで送りますよ」
とか言い出すので、逃げられなくなった!Σ(゜□゜;;
 

仕方なく、再びマウル・バスに乗る。回基駅到着までの様子は、もう説明不要だろう。

数分後、無事に回基駅に到着。もう、地下鉄を乗り継いで帰るほどの気力が残っていない。疲労困憊の身体を引きずるようにしてTAXIに転がり込む。

「技師様、宣陵駅まで行ってください」

 

TAXIの中の俺、半ば放心状態で宙を見る。
ソウルで恐ろしい物、それは「おばさん」と「ポンテギ(さなぎ)」と「マウル・バス」……今や韓国の情報が簡単に手に入る時代になったが、これらに関しては「地球の歩き方」や「SEOUL NAVI」等が、もっと積極的に宣伝すべきだと思った……………冗談だよw

つづく

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このブログ記事について

このページは、Elwood Bradhamが2007年1月 9日 01:27に書いたブログ記事です。

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